2024/11/23

Taiwan Today

文化・社会

国家人権委員会の委員らが初めてフィリピンへ、人権交流の強化目指す

2024/10/22
国家人権委員会の王幼玲副主任委員、葉大華委員、田秋堇委員は10月中旬、人権交流のためフィリピンを訪問した。写真はフィリピン人権委員会を訪問したときの様子。(国家人権委員会)
国家人権委員会の王幼玲副主任委員は10月中旬、同委員会の葉大華委員、田秋堇委員とともに人権交流のためフィリピンを訪問した。一行はフィリピン人権委員会と、人権監視のメカニズム、人権教育、児童権利センターの運営、国による調査、地域事務所間の分業等について踏み込んだ議論を行った。陳菊主任委員は代表団に持たせた書簡を通して、フィリピン人権委員会の成功事例から学びたいと強く期待するメッセージを伝えており、フィリピン人権委員会も公式フェイスブックページで台湾の国家人権委員会の一行が訪問したことを知らせる投稿を掲載するとともに、国家人権委員会がフィリピン人権委員会と同じく「パリ原則」を遵守する人権機関であると評価した。一行はほかに、フィリピンの国家先住民問題委員会(NCIP)、アテネオ人権センター、CRC Asia(Child Rights Coalition Asia)、Migrante Internationalなどとも交流を行った。
 
フィリピン人権委員会は1987年に発足した。人権委員は大統領の指名により任命される。台湾の国家人権委員会は過去にもフィリピン人権委員会と何度か協力したことがあり、今回の訪問は今年9月にタイの首都バンコクで開かれたアジア・太平洋国内人権機関フォーラム(APF)年次総会での交流に続くものとなった。
 
フィリピン人権委員会ではリチャード・パルパラトック委員長が自ら議長を務め、フィリピンの人権教育や推進に関する具体的な計画、地元コミュニティとの交流の仕方、気候変動に関する国の調査方法とその結果、フィリピン人権委員会の下にある人権保護局や人権連携開発戦略局などの部門の機能と役割などについて説明した。これに対して王幼玲副主任委員は台湾が権威主義から民主主義へ移行するプロセスや、2019年にアジアで初めて同性婚を認めたこと、先住民族人口が総人口の占める割合が2.5%なのに対して国会の総議席の5%を先住民族議員が占めていることなど、台湾の人権保護に対する具体的な進展を紹介した。葉大華委員や田秋堇委員もそれぞれ、子どもの権利に関するモニタリングシステム、人権擁護者、民主主義への移行、移住労働者の権益などの問題について、フィリピン人権委員会の委員や各部門の担当者らと意見交換を行った。
 
一行はフィリピン人権委員会のほか、フィリピンの国家先住民問題委員会(NCIP)、アテネオ人権センター、CRC Asia(Child Rights Coalition Asia)、Migrante Internationalなどを訪問し、台湾とフィリピンの双方の人権関連機関の理解を深めたほか、人権問題に関する双方の協力についても実質的に促進した。
 

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