外交部の呉志中政務次長(=副大臣)は1日夜、欧州議会の親台湾派議員グループ代表のミヒャエル・ガーラー(Michael Gahler)議員(ドイツ)を団長とする超党派議員団一行を歓待した。双方は台湾とEU(欧州連合)の協力、権威主義の拡張、世界市場におけるEVやハイテク産業分野での競合などについて踏み込んだ意見交換を行った。一行はほかに、ベルナール・ゲッタ議員(フランス)、オンドジェイ・コラーシュ議員(チェコ)、それに欧州議会親台湾派議員グループ秘書長のMarkus Poesentrup氏(ドイツ)。
呉次長は、台湾と欧州の関係が近年大幅に良好になり、相互訪問や投資も活発化していると指摘。台湾と欧州はさまざまな分野で核心価値を共有し、産業においても相互補完の関係にあるとして、今後も二者間の協力と交流を深化させ行くべきだと述べた。また、中国の軍事的脅威が高まる中、台湾は自己防衛能力の向上に取り組んでいるが、同時に国際社会における民主主義のパートナーが台湾への支持と協力を強化し、中国による台湾侵攻を抑止することを願っていると伝えた。呉次長はさらに、欧州議会が10月下旬、「中華人民共和国による国連総会第2758号決議の不当な解釈及び台湾への断続的な軍事挑発」に関する決議を圧倒的多数で可決したことに触れ、「欧州議会の台湾に対する協力な支持は、台湾の人々を勇気づけた」として感謝した。
これに対してガーラー議員は、民主選挙で選ばれた欧州議会の議員として、これからも責任をもって具体的行動で台湾へのゆるぎない支持を示し続け、民主社会は中国の「浸透」や「干渉」を許さず、台湾への武力侵攻が高い代償を強いられることになると中国に理解させなければならないと述べた。ガーラー議員はまた、欧州議会がこれからも欧州連合(EU)やその加盟国に呼びかけ、実務的かつイノベーティブな精神を発揮し、台湾との実質的な関係を深化させていくよう促すことを約束した。ガーラー議員はさらに、今回の訪問では台風21号の来襲に遭遇したが、そこから台湾の自然災害に対する強靭性と危機管理能力を見ることができたとし、今後その方面でも交流と協力を増進することができればと期待を寄せた。
欧州議会は10月24日、「中華人民共和国による国連総会第2758号決議の不当な解釈及び台湾への断続的な軍事挑発」に関する決議を圧倒的多数で可決し、台湾海峡の現状を一方的に変更する行為に断固反対する姿勢を示した。これは、新しい欧州議会(2024年~2029年議会会期)の台湾に対する党派を超えた支持とコンセンサスを示すものとなった。今回の訪台団の団長を務めたガーラー議員は、この決議採択を実現させた立役者の一人である。
外交部は、欧州議会が実際の行動によって台湾支持の姿勢を示したことを歓迎するとともに、「今後も欧州議会をの交流を深め、堅実でウィン・ウィンの価値同盟ネットワークを構築していきたい」とコメントしている。