2024/11/15

Taiwan Today

政治

外交部の呉政務次長、カナダ紙の取材受けトランプ新政権との連携強化を強調

2024/11/11
外交部の呉志中政務次長(右)は8日、カナダの日刊紙『グローブ・アンド・メール』の記者スティーブン・チェイス氏(左)のインタビューを受けた。その内容が9日付けの同紙に掲載された。(外交部)
外交部の呉志中政務次長(=副大臣)は8日、カナダの日刊紙『グローブ・アンド・メール』の記者スティーブン・チェイス(Steven Chase)氏のインタビューを受けた。その内容は9日付けの同紙に「台湾曰く『トランプ氏は台湾を見捨てないと信じる』」(Taiwan says it is confident Trump will not abandon the island)のタイトルで掲載された。呉政務次長の発言の概要は以下のとおり。
 
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我々は、アメリカの次期大統領であるトランプ氏が民主主義の台湾をみすみす中国に引き渡すことなどないと信じている。なぜなら台湾は、米国への最先端半導体の供給において重要な役割を果たしているからだ。もし中国が台湾を自分のものにすることがあれば、アメリカにとって必要不可欠な最先端半導体の供給源が遮断されることになりかねない。我々は台湾有事の際、トランプ氏が率いる米国政府が、インド太平洋地域における米国の国益を適切な行動によって守るであろうと信じている。
 
もし台湾が存在しなければ、「アメリカを再び偉大に」を目指すトランプ氏の政策はおそらく影響を受けるだろう。なぜなら台湾は世界の半導体チップの60%以上を生産し、最先端品に至っては90%以上を生産しているからだ。これらのチップは現代の電子製品に動力を提供し、スマートフォンから自動車、医療設備に至るまで現代技術の核心となるものだ。また、人工知能(AI)に使用される半導体チップについては、台湾が世界シェアの100%を占めている。とりわけTSMC(台湾積体電路製造)は最先端半導体チップの生産において世界をリードしている。このほか、台湾海峡は国際貨物輸送の要衝であり、世界の貨物輸送の半分がここを通る。
 
米国は台湾にとって重要な安全保障のパートナーである。台湾はこれからも、自己防衛の強化に努め、米国や日本など近い理念を持つ国々と連携し、地域の平和と安定維持に努めていきたい。
 
中国の台湾侵攻についてさまざまな憶測が飛び交っている。これに対して台湾は「Not Today」(今日ではない)という戦略をとっている。これは、台湾の自己防衛能力を強化し、責任ある方法によって、中国の国家主席である習近平氏が毎朝目覚めたときに「きょうは台湾を侵攻する日ではない」と思わせる戦略だ。
 
カナダ庶民院(下院)は今月6日、台湾支持の動議案を全会一致で可決した。台湾はこれに感謝しており、これからも引き続き、カナダが民主主義の台湾を支持してくれるよう期待している。この動議は、国連総会第2758号決議(いわゆる「アルバニア決議」)は中華人民共和国の台湾に対する主権を確立したものではなく、国連システムへの台湾の参与問題を決定したものでもない、ゆえにカナダ下院はこれからも台湾が国際組織に有意義な参加を果たせるよう支持していく、とするものだ。
 
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『グローブ・アンド・メール』は1844年創刊。トロントに本社を置く、カナダでも最も権威ある全国紙である。その報道は世論の形成に大きな影響力を持つほか、カナダのオピニオンリーダーの多くも同紙への寄稿を通して重要な議題に関する自身の考えを表明している。政府機関、財界、学術界等のエリート層など幅広い読者に受け入れられている。
 

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