ロシアのプーチン大統領は、国内外の有識者を集めたヴァルダイ国際討論クラブ(Valdai Discussion Club)会議(いわゆるヴァルダイ会議)で演説した際、台湾は中国の一部であると述べたほか、台湾が「ウクライナ方式」で衝突を作り、機に乗じて外部の支持を取り付けようとしているなどと、暗に台湾を批判する発言を行った。中華民国外交部はこれについて、「黒を白と言いくるめるようなものであり、錯乱したロジックだ」と厳しく非難した。以下は外交部が発表したニュースリリースの概要。
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中華民国台湾と中華人民共和国は互いに隷属せず、中国共産党政権は一度も台湾を統治したことがない。台湾は積極的に民主体制を守り、人権と法の支配を尊重する現代的民主国家だ。いかに台湾の主権と地位への認識を曲げようとしても、国際社会が公認する台湾海峡両岸の現状を変えることはできないのだ。
ロシアのプーチン政権は、ウクライナへの侵略戦争を発動し、ウクライナの人々を苦境に追いやっている。ウクライナはその生存と主権のために戦い、国際社会では民主主義の同盟国がロシアへの制裁を行い、ともに非難の声を上げ、普遍的価値観を守る姿勢を見せている。台湾は長年、中国による武力的脅威に直面してきた。わが国は台湾の生存と主権を断固として守るために努力している。同時に、インド太平洋地域の自由と民主主義の価値観を守るという戦略的最前線に立っている。
プーチン氏は、台湾が「ウクライナ方式」で衝突を作り、機に乗じて外部の支持を取り付けようとしていると述べ、暗に台湾を批判する発言を行った。これは実際のところ、黒を白と言いくるめるようなものであり、錯乱したロジックである。中国とロシアは手を組んでルールに基づく国際秩序を破壊しようとしている。これこそ世界の平和と安定にとって最も深刻な脅威である。