2024/11/18

Taiwan Today

政治

インドのシンクタンク「オブザーバー・リサーチ基金」、第3回「台湾インド対話」参加のため台湾を訪問

2024/11/15
インドのシンクタンク「オブザーバー・リサーチ基金」(ORF)と台湾のシンクタンク「台湾亜洲交流基金会」が共催する第3回「台湾インド対話」が14日に開催された。左から2人目は外交部の田中光政務次長、左から3人目は台湾亜洲交流基金会の蕭新煌董事長、右から3人目はORFのSamir Saran会長、右から2人目はインド台北協会のManharsinh Laxmanbhai Yadav会長。(外交部)
インドの主要シンクタンクである「オブザーバー・リサーチ基金」(ORF)のSamir Saran会長率いる一行が、台湾のシンクタンク「台湾亜洲交流基金会」と共催する第3回「台湾インド対話」に出席するため台湾を訪れた。一行は13日午前、蕭美琴副総統を表敬訪問した。
 
蕭美琴副総統は一行が台湾を訪問し、台湾の学者や専門家らと交流することを歓迎した。また、インドで開催される「ライシナ対話」に台湾を代表して2度出席した経験を持つ蕭美琴副総統は、個人的にインド文化が非常に好きだと述べ、米国の大学で学んでいた時代、最も仲が良かった学友は多くがインド人で、週末になるとよくボリウッド音楽を楽しみ、インド料理に舌鼓を打っていたとして、「台湾とインドの関係はまだまだ発展の余地がある。双方の努力によって、最良のアクションプランを模索したい」などと述べた。
 
また、14日に開かれた第3回「台湾インド対話」には、外交部の田中光政務次長(=副大臣)が出席し、対インド関係を重視し、緊密化する二国間関係のさらなる深化に努める中華民国政府の立場を示した。
 
田政務次長は開幕のあいさつで、近年、中華民国政府が掲げる「新南向政策」により台湾とインドの関係は経済・投資、科学技術、文化・教育などの領域で良好な進展がみられるとした上で、インドのナレンドラ・モディ首相が最近繰り返し台湾に言及していること、台湾とインドが労務協力に関する協力了解覚書(MOU)を締結したこと、台湾がムンバイに設置した台北駐ムンバイ経済文化弁当事処が運用を開始し、さらに2025年には代表機関の相互設置から30周年の節目を迎え、インドに進出する台湾企業は250社を超えることなどを挙げ、双方の交流がこれからも拡大するよう期待を寄せた。
 
田政務次長はさらに、民主国家として台湾とインドは手を取り合い、専制主義の拡張による脅威と安全への挑戦に対応しなければならないと指摘。とりわけ米国では来年1月にトランプ新政権が発足するとして、台湾、米国、インドの三者協力を強化する必要があると訴えた。田政務次長はまた、インド政府に対して台湾とインドを結ぶ直航便復活を求め、台湾とともに経済・貿易関係、文化、シンクタンク同士の青年交流など各分野での協力関係を拡大・深化させようと呼びかけた。
 
田政務次長はその後、ORFのSamir Saran会長の一行を歓迎するため昼食会を主催。最近外交部はインド在台協会とともに台北賓館(迎賓館)でインドの新年に相当するディワリを祝ったばかりで、台湾とインドの文化交流が深まっていることを強調した。田政務次長はまた、「台湾は国際社会における善良なパワーだ。実務的な方法によって有意義な貢献をしたいと願っている。頼清徳総統はいま『青年百億海外圓夢基金計画』(政府が100億台湾元≒約465億日本円規模の基金を設置し、台湾の若者たちが世界各国で学び、交流することを支援するプロジェクト)を推進し、台湾の若者が各国で学んだり交流したりすることを奨励している」と説明し、インド側に理解と協力を求めた。
 
外交部は同日発表したニュースリリースで、「インドはわが国にとって『新南向政策』の重要なパートナー国家だ。わが国はこれからもインドとの交流と、各領域での実質的な協力を促進し、友好関係を深めていきたい。そしてインド太平洋地域の平和・安定・繁栄をともに促進していきたい」とするコメントを発表した。
 

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