国家人権委員会は16日、子どもの権利保障が機能しているかどうかを監督する台湾のNGO団体である児童権利公約民間監督聯盟(CRC Watch)とともに、「子どもの権利条約」国連採択35周年を記念する一連のイベントの一環として、台湾南部・高雄市の駁二芸術特区で「子どもの権利条約」35周年博覧会『推我的児権』を開催した。さまざまな地域から、さまざまな領域の子どもの権利保障に取り組む14の団体を招いた。国家人権委員会の陳菊主任委員は、「国家人権委員会は子どもの権利は全面的に重視、実現、モニタリングされるべきで、地域、身分、階級の区別なく、『子どもの権利条約』が明記する子どもの生存権、発達権、保護権、参与権の4つの核心の権利を確保し、すべての場所にいる台湾の子どもたちのために全面的に施行すべきだ」と訴えた。
国家人権委員会は今年8月、欧州、アジア、豪州の子ども代表や子どもの権利に関する専門の機関の代表者らを招いた国際交流イベントを開催し、子どもの権利に関するモニタリングのメカニズムや子どもの社会参与などの議題について交流や議論を深めた。陳菊主任委員は、このときに台湾の子どもたちが自信と勇気をもって各国の代表と子どもの権利に関する問題について議論していたのを見て嬉しく思ったことを紹介。また、国家人権委員会は教育資源、医療ケア、社会支援などの各方面で子どもたちが不公平に直面し、都市の子どもたちと同等の発展のチャンスを得られないことを非常に重視していると強調。こうした格差が存在することは国家の責任であり、今後は都市部ではない地域に住む子どもたちの支援を強化し、どんな子どもでも、どこに住んでいようとも、平等な保障と発展のチャンスを得られるようにしていきたいと述べた。
陳菊主任委員はさらに、少子化はすでに台湾で発生している現象であり、出産を奨励する政策を強化すると同時に、いまいる子どもたちがより健全に暮らせる空間を作ることが、新世代の生命の質を高めるための重要なポイントだと指摘。とりわけ一部の専制国家では、若者が夜に自転車に乗ったり、夜食を食べたりするだけで取り締まられるとして、「我々は、人権を追い求め続ける社会を持つ台湾を、より大切にし、守っていかなければならない」と訴えた。陳菊主任はまた、「子どもは大きくなり、我々は歳を取る」と述べ、台湾の子どもたちが尊重され、支援を受けながら成長できるようにすることは、すべての成人が子どもに対して負うべき責任であり、それは国家人権委員会の使命でもあると述べた。