駐タイ国台北経済文化弁事処文化組の桂業勤組長(課長)はあいさつで、「今回の台湾映画祭により、タイの観客は台湾映画の最新トレンドを知ることができる。今後も台湾映画祭を通じて、奥深さとエンターテイメントに満ちた台湾の映画文化を紹介していきたい」との意気込みを語った。
同映画祭のキュレーターを務めるWiwat Lertwiwatwongsa氏によると、今回は、「boundaryless Home」をテーマに、台湾における多種多様な家族や議題を描いた素晴らしい作品を紹介する。上映作品は、
・血の繋がりを超えた家族の絆を描いた「親愛なる君へ(原題:親愛的房客)」
・アスペルガー症候群の娘の成長を記録したドキュメンタリー作品「平行世界(Parallel World)」
・台湾系米国人の監督が自身の青春時代をコミカルに描いた青春ドラマ「Didi(原題:弟弟)」
・ミャンマーに渡った台湾のエビ養殖業者の奮闘ぶりを追ったドキュメンタリー「鑽石水族世界」
・第2次世界大戦中の台湾の隠された歴史を探った5時間に及ぶドキュメンタリー大作「由島至島(From Island to Island)」
など、多彩なテーマを用いて、タイの観客に新たな映画体験を提供する狙いだ。
映画祭では作品の上映に加えて、「由島至島」を手掛けたリャオ・カーファ(廖克発)監督、映像作家のシュウ・ジャウェイ(許家維)監督をタイに招いて、シネマトークや観客との交流イベントも予定され、観客と監督による交歓の場も設けられる。映画祭に先がけ、18日にはリャオ・カーファ監督のドキュメンタリー作品「不即不離(Absent Without Leave)」が、タイ外国人記者クラブ(FCCT)で上映され、タイに駐在する多くの外国メディアの間で、大きな反響と深い議論を呼んだ。