総統府が22日午前の記者会見で、頼清徳総統が11月30日から12月6日までの日程で国交樹立国のマーシャル諸島共和国、ツバル、パラオ共和国の3カ国を訪問すると発表した。この外遊で頼総統は、「智慧永続」、「民主永続」、「邦誼永続」を核心的な目標と定め、国交樹立国との緊密かつ友好的なパートナーシップを深化させ、互恵を基礎に、様々な協力分野をずっと発展させ、双方の人民のための福祉を生み出せるよう願っているという。
総統府の郭雅慧報道官によると、今年は中華民国(台湾)と太平洋に位置するツバルとの国交樹立から45年の節目の年。また、マーシャル諸島とは国交樹立から26年、パラオとは25年となる。今年5月に行われた頼総統の総統就任式にはマーシャル諸島のヒルダ・ハイネ大統領、ツバルのフェレティ・ペニタラ・テオ首相、パラオのスランゲル・S・ウィップスJr.大統領が訪台して参加した。ツバルのテオ首相は10月にも双十国慶節(中華民国の建国記念日に相当)祝賀大会の主なゲストとして台湾を訪問、台湾を力強く支持する立場を示したほか、頼総統に直接、ツバル訪問を要請した。
郭報道官は、「太平洋に位置する3つの国交樹立国からの熱心な要請に積極的に応じ、我が国のこれら国々への重視を示すと共に、緊密かつ友好的なパートナーシップを引き続き深めるため、頼総統は代表団と共にこれらの国々を訪問する」と説明した。総統府では今回の外遊を「繁栄南島 智慧永続」と名付け、頼総統は「3つの持続可能性」という核心的な目標達成を目指す。「3つの持続可能性」の一つ目、「智慧永続」は国交樹立国と経験を共有し、共同で経済的強靭性の確立を目指すこと。「民主永続」は、今回の訪問により、共通の価値・理念を持つ民主主義の仲間たちとの協力関係を深めること。そして「邦誼永続」は、台湾とマーシャル諸島、ツバル、パラオが引き続き前進、互恵の関係を基礎にして様々な協力分野がこれからも発展し、それぞれの人民のため福祉を生み出せるようにすること。
今回、頼総統に同行するのは総統府の潘孟安秘書長(=総統府官房長官)、林佳龍外交部長(=外務大臣)、総統府の張惇涵副秘書長、華僑政策を担う省庁・僑務委員会の徐佳青委員長(=大臣)、海洋業務に関する省庁・海洋委員会の管碧玲主任委員(=大臣)、先住民族政策を担う省庁・原住民族委員会の曾智勇(Ljaucu‧Zingrur)主任委員(=大臣)、衛生福利部(日本の厚生労働省に類似)の林静儀政務次長(=副大臣)ら。総統府は、「我が国と太平洋地域の国交樹立国との具体的な協力成果を共同で確認する」としている。