頼清徳総統及び蕭美琴副総統は26日、野球の国際大会「ラグザスpresents第3回WBSCプレミア12」で初優勝を果たした台湾代表を総統府に招き、優勝の喜びを分かち合った。頼総統と蕭副総統は、台湾代表とおそろいの「Taiwan」の文字が入ったパーカーを着用して、選手たち一人ひとりと言葉を交わした。
台湾の「プレミア12」初優勝確定後、頼総統はただちに、台湾代表が搭乗する航空機をF16戦闘機4機で出迎えてエスコートするよう国軍に指示。また、領空内で火炎弾「フレア」を発射して祝福するよう手配した。同時に、頼総統が会長を務める社団法人の中華文化総会は26日午後、台北市内で優勝パレード「棒球英雄 台湾尚勇」の開催を手配。選手や関係者たちを乗せた車両は、ケタガラン大通りと公園路の交差点を公園路に向かって出発し、襄陽路を通り、館前路へ向かった。ここは「英雄谷」と呼ばれるエリアで、色とりどりの紙吹雪を飛ばして「台湾の英雄」たちに敬意を示したほか、沿道に集まった市民たちが応援歌「台湾尚勇」を熱唱し、選手たちの快挙を称えた。パレードは左折して忠孝西路一段の南側へ、さらに左折して重慶南路一段を通り、最後は総統府に到着した。総統府では三軍(陸・海・空軍)の儀仗隊がサーベルアーチを作って選手たちの凱旋を歓迎した。
頼清徳総統は、蕭美琴総統、潘孟安総統府秘書長とともに、2人1組でサーベルアーチを取って総統府に入ってきた選手たちを出迎え、言葉を交わした。選手や監督、コーチ陣に続き、台湾プロ野球リーグ、中華職業棒球大聯盟(CPBL)の蔡其昌会長(コミッショナー)、楊清瓏秘書長、トレーナー、管理栄養士、最後に24人の情報収集チームが入場した。
総統府内には、台湾先住民族のスパイス「馬告」(マーガオ)を練りこんだ「馬告香腸」(馬告ソーセージ)、豚肉を塩漬けにした「鹹豬肉」、さまざまな形状の「鶏蛋糕」(ベビーカステラのような焼き菓子)、タピオカミルクティ、総統府の図案の焼き印を押した「車輪餅」(日本で今川焼、回転焼きなどと称されるもの)など、台湾を代表する軽食がふるまわれた。また、お土産として「Team Taiwan」の文字が入ったキーホルダーが選手や関係者たちのために用意された。
頼清徳総統は、全国民を代表して「Team Taiwan」の英雄たちの快挙を祝福するとした上で、「台湾のために優勝を獲得し、台湾を世界のトップに押し上げた。皆が台湾の誇りであり、国際社会に台湾の存在を示してくれた」と喜んだ。
蕭副総統は、国際大会では「台湾」ではなく「チャイニーズ・タイペイ」の名称を使用しなければならないことを踏まえ、「海外に出たことがある人なら誰もが知るように、『台湾』というこの名前の裏には、こんにちのような誇りだけではなく、多くの悲しみや悔しさ、挫折や困難があった」と述べ、「こうした背後にある苦難や挫折は台湾人だから理解できるものであり、だからこそ今回の快挙をことさら大切に思うのだ」と述べた。