政治
「農家への支援で食料安全保障を」=馬総統
2011/08/03
全国の農協幹部と会見した馬英九総統(中央)。農業は台湾の食料安全保障のため、力を注ぐべき産業だとあらためて表明した。
馬英九総統は2日、国内から大きな注目を集める食料問題および農業問題について、「政府は農業の発展に有効な措置を採るとともに、農会(農協)のサービス機能を強化し、農家に十分な支援を提供する」とあらためて表明した。
馬総統は同日、全国農会総幹事代表らと会見し、国家の食糧安全保障のため、国内での生産コストが国際相場を上回ったとしても、政府はあらゆる策と労力を惜しまず、国内生産が続けられるよう農業を保護する」と強調した。
また「政府はこれまで、『老年農民福利津貼』とする高齢農家への手当月6,000台湾元、1995年から2010年末までに総額4,700億台湾元余りを支給し、高齢農家108万人をしっかり支えてきた。農家の子どもへの奨学金制度では2003年の開始から、181万人に124億台湾元を支給した」と述べ、具体的な措置で農家を支援してきたことを指摘した。
さらに、台湾と中国大陸との海峡両岸経済協力枠組み協議(ECFA)のアーリーハーベスト(早期実施措置)による関税引き下げが1月1日からスタートしたことと、両岸直航便の就航により、石斑魚(ハタ)の対中国大陸輸出額は今年上半期、前年同期の5.84倍に、サンマは同7.73倍に成長、茶葉は同50%増、すっぽんの卵は同40%増など各品目が成長していることに言及し、ECFAのメリットを活用することで、貿易赤字の解消に寄与できると指摘した。