馬総統(中央)は23日、金門島で「823砲戦」から53年の談話を発表、ノーベル平和賞受賞者のデクラーク元南ア大統領らと、砲弾のかけらで製造された「平和の鐘」を鳴らした。(中央社)
馬英九総統は「823砲戦」から53年となった23日午前、金門和平記念パークで、中国語と英語の談話を発表、53年前に金門で多くの死傷者を出した「823砲戦」について、金門は中華民国国軍と中共人民解放軍が殺しあった戦場から、台湾海峡両岸の「平和の大道」に生まれ変わったと述べた。
馬総統と、ノーベル平和賞を受賞した、フレデリック・ウィレム・デクラーク元南アフリカ大統領、「地雷禁止国際キャンペーン」のソン・コサル青年大使らは午前11時ちょうどに、100を超える内外の報道機関、1000人以上の内外の来賓立会いの下、「中華民国建国百年・平和の鐘」を鳴らした。同じ時間に内外200あまりの鐘が鳴らされ、共に平和を賛美した。
23日に除幕された「平和の鐘」は建築士の姚仁喜氏の手によるもので、「823砲戦」で中共が金門に撃ち込んだ砲弾を利用し、「世界と共鳴する鐘」として作られた。戦争から遠く離れ、穏やかで安定した鐘の音で平和を讃えることを象徴している。
この「中華民国建国百年・平和と幸福を祈る活動」には呉敦義行政院長、王金平立法院長、国家安全会議の胡為真秘書長、総統府の伍錦霖秘書長、高華柱国防部長、李沃士金門県長、行政院文化建設委員会の盛治仁主任委員らが出席した。
(2011/08/23 中央社)
中共人民解放軍は台湾海峡で中国大陸に極めて近い金門島を攻略しようと、1958年8月23日から44日間で、金門に47万発あまりの砲弾を撃ち込んだ。中華民国国軍はこれに反撃して金門を死守した。8月23日に始まったため、台湾では「823砲戦」と呼ばれている。