馬英九総統(右)は、日本の安倍晋三元首相(左)と会見し、「台日の経済貿易および文化交流はさらに深まっている」と述べた。(中央社)
馬英九総統は6日午後、同日から3日間の日程で来台した日本の安倍晋三元首相と会見した。馬総統は、「今年、日本からの来賓を迎えるのは今回で12回目、総統就任3年余りで90回目となり、いかに台日相互の関係が密接かがわかる」と述べた。中でも今年5月、台南市の烏山頭ダムに、建設を手掛けた八田與一(よいち)技師を記念する「八田與一紀念パーク」が開幕式を迎えた際、日本から招待された議員が数多く参加したと馬総統は指摘した。
また、台湾は、921大地震(1999年の台湾中部大地震)や、八八水災(2009年の台風8号による記録的な水害)の際の、日本の友人による温かい援助を忘れておらず、東日本大震災への義援金寄付は友人の苦境にあたっての当然の行為だと述べた。
馬総統はさらに、この3年間、台日の民間の産業協力および交流の推進に取り組んだことが、具体的な成果を上げていると指摘。ハイテク分野での研究開発と産業の相互補完において既に進行している計画のほか、7月14日には東日本大震災からの復興支援・観光促進に関する台日「絆(厚重情誼)」イニシアティブが発表されるなど、観光や青少年、学術、農産品などさまざまな分野での交流が深まっていると述べた。
安倍元首相は昨年にも来台し、台北松山空港~東京羽田空港を結ぶ航空便の就航セレモニーに出席したほか、今回の日程ではきょう(7日)、台北国賓大飯店(台北アンバサダーホテル)て開催される台湾安保協会主催「アジア太平洋地域の安全と台湾海峡の平和」シンポジウムに出席。
このほか日本から、みんなの党最高顧問、江口克彦参議院議員が、同じく同党参議院議員の柴田巧氏、中西健治氏、松田公太氏、寺田典城氏、同党衆議院議員の山内康一氏らとともに、6日~9日の日程で台湾を訪れている。