馬英九総統は3日、「黄金十年、国家ビジョン」に関する二回目の政策説明会を開催した。「公平で正義ある社会」への施政では、富の均衡化、健康と平安、子供と高齢者への支援、エスニックグループ間の調和、居住の正義、男女平等を柱に、「クリーンで能力の高い政府」へは、クリーンな政治への改革と能率の大幅な向上を柱とした。
馬総統は9月29日に、「黄金十年、国家ビジョン」の一回目の政策説明会を開き、「活力ある経済」、「台湾海峡両岸の平和」など8項目の国家ビジョンを提示。前回は、「活力ある経済」について説明し、今回は「公平で正義ある社会」、「クリーンで能力の高い政府」を説明した。
馬総統は、「活力ある経済」を推進する目的は、経済成長の成果を国民すべてが享受できるようにすることだとして、中華民国(台湾)が、貧富の差が東アジア諸国でもっとも小さい国である状態が維持できるよう希望した。
また、「居住の正義」に向けては、投機的な不動産取引を防ぐ他、「ぜいたく税」の徴収を継続、他人名義での不動産取引も詳しく調べていくと強調、住宅供給も増加させるとし、低価格の「合宜住宅」と、貸し付けるのみの「社会住宅」を向こう1、2年に正式に用意すると宣言した。馬総統はさらに、不動産取引を実勢価格で登録する政策を確実に実行し、実勢価格をもとにした不動産取引税を徐々に導入していくと述べた。
医療面について馬総統は、向こう1年以内に19の医学センターが女性にやさしい一本化した外来窓口を設けるとし、5年以内にはこれをすべての公立病院に、10年以内に台湾のすべての病院に拡大する方針を示した。また、2012年7月には、病人の恐怖感や不安を取り除くための改正版健康保険制度の作業を完了すると述べた。