中国大陸の天津市で19日から開催されている、台湾の対中国大陸窓口機関・海峡交流基金会(海基会)の江丙坤董事長(理事長)と、中国大陸側・海峡両岸関係協会(海協会)の陳雲林会長との7度目の会談、「江・陳会談」は20日、双方が「海峡両岸原子力発電安全協力協議(協定)」を締結した。
海基会によると、台湾海峡両岸は同協議を通じ、原子力発電の安全を担う両岸当局が、日常的に情報交換や交流を進めるプラットフォームを構築し、事故を未然に防ぐとともに、緊急事故の発生時には、同協議により構築する事故通報メカニズムを通じて連携の強化を図り、予想される影響を低減、両岸の人々の生命と財産を守ることを目指す。協議締結を受け、双方は連絡窓口の設置やプロジェクトチーム設立、作業会議の召集など準備作業を進め、協議内容の早期の実現に取り組む。
今回はこのほか、「両岸投資保護協議(協定)」、および産業協力についても意見のすり合わせを図った。投資保護協議については、これが両岸の経済・貿易関係の制度的な発展をより促進するという重大な意義を持つとの見解で一致、引き続き最終段階の協議を加速し、次回「江・陳会談」での重要議題として締結を見込む。産業協力については、そのビジョンと前段階での協力について意見が一致、さらに協力のレベルを引き上げ、その効果と利益を拡大しながら両岸産業協力の新たな局面を切り拓くとした。
海基会の江董事長は「双方が既存の基礎を引き続き維持し、長期的な平和と安定した両岸関係を構築、制度化された交渉の進行も定着している。両岸の相互信頼の基礎をより堅固なものとし、経済・貿易や文化など各分野の交流を進め、両岸および各自の発展に効果的な環境づくりを目指す。この目標達成には双方による共同の努力を必要とし、両岸関係を永続的な平和に導くものとしたい」と強調した。