2024/12/27

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馬総統がエネルギー政策で記者会見「一歩ずつ脱原発へ」

2011/11/03
3日午前、エネルギー政策を説明する馬総統。(中央社)

馬英九総統は3日、今後のエネルギー政策を説明する記者会見を開き、「徐々に原子力を減らし、グリーンエネルギー・低炭素の環境づくりを進め、一歩ずつ非原子力の社会に向け歩んでいく」と述べた。

馬総統によると、現在運転中の第1~第3原子力発電所の運転延長は行わず、第4原子力発電所については、安全を確保した上で営業運転を開始させ、これが2016年内に営業運転に入れば、第1原発は予定を前倒しで運転終了させる。また第4原発の営業運転開始後は、4年ごとに原子力発電への依存を軽減させるスケジュールを見直す方針を示した。一方、「重要な要素を全般的に把握しないまま、過度に理想的な計画を提示しない」と述べ、原子力エネルギー政策を全体的に考慮し、最適なバランスを取りながら進めていくとの考えを示した。

馬総統は「これは電力供給や二酸化炭素排出、産業の国際競争力といった問題にとどまらず、世界のエネルギー供給が今後難しくなっていくことを考慮しなければならない。エネルギー価格は、変動が極めて激しく、国際的な政治情勢の影響も受けるなど、すべて避けて通れない課題だ」と指摘した。

さらに、原子力発電を徐々に減少させる取り組みについて、「電力供給を制限しない、合理的な電気料金を維持する、二酸化炭素排出の低減の国際的な目標を達成する」という3つの原則を提示した。

なお、経済部の施顔祥部長は、第4原発について「福島第一原発の事故の後に補強を行ったほか、工事や予算を見直しているため、2012年上半期に初めて新たなスケジュールを示せる。2016年中には必ず営業運転を開始する」と説明した。記者会見にはこのほか、蕭万長副総統や、呉敦義行政院長、行政院原子力委員会と国家科学委員会といった関連省庁のトップも出席した。

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