台湾における地上アナログ放送は今年6月末で終了するが、国家通信伝播委員会（NCC）は1日、ケーブルテレビ放送についてもデジタル化を前倒しし、従来の目標だった2015年の50％デジタル化から、2014年の100％デジタル化に向けて、業者が設備の整備を加速するよう求めていく方針を明らかにした。
NCCでは、「国家デジタル元年政策」にあわせ、今年6月30日でテレビの地上アナログ放送を終了、地上波テレビのデジタル化を完成させる。NCCでは、低所得世帯へのセットトップボックス設置補助、デジタル放送中継局設置の加速、デジタル放送への切り換えに関する周知広報、アナログ中継局の段階的な閉鎖など、具体的な措置をまとめて計画済みで、地上波放送からデジタル放送へのスムーズな移行を確保するとしている。
デジタル中継局の設置を加速し、地上波デジタル放送のカバー率を高めるため、NCCでは2010年にデジタル中継局7ヶ所を設置、2011年にはさらに34ヶ所に設置した。2012年には9ヶ所に設けてカバー率を97％まで引き上げる。また、デジタル放送移行の際の、社会的に弱い立場の人々の負担を軽減するため、2011年7月から2012年4月末までの間に、低所得世帯12万世帯に高画質のセットトップボックス1セットを支給することにしており、現在、取り付け作業が進行中だという。