馬英九総統は12日夜、日本の対台湾窓口機関・財団法人交流協会(中華民国における日本大使館に相当)が台北市内で行った、「東日本大震災追悼・復興レセプション」に出席した。馬総統は挨拶の中で、日本の観光業の発展をさらに後押しするとして、福島第1原子力発電所から半径30キロ圏内と計画避難地域を除き、福島県への渡航自粛勧告を即日解除すると宣言した。
同レセプションには馬英九総統の他、呉敦義次期副総統、楊進添外交部長、中華民国(台湾)の対日本窓口機関・亜東関係協会の廖了以会長、日本駐在代表(大使に相当)に決まっている沈斯淳外交部次長らが出席、交流協会台北事務所の今井正代表(日本の大使に相当)らと共に、1分間の黙祷をして震災による犠牲者を追悼した。
馬総統は、1999年9月の「921大地震」ならびに2009年8月の「八八水害」(台風による水害)の際、日本政府と国民が真っ先に援助の手を差し伸べ、台湾の復興に協力してくれたことを台湾の人々はみな忘れておらず、「友人」が困難なときに全力で助けるのは当然のことだと説明した。馬総統はまた、日本の人々が復興への過程で見せた冷静さや粘り強さ、結束力や秩序は大国の国民としての態度だと称え、涙をこらえて全力で再建に取り組む姿に心から感服すると述べた。
馬総統はそして、日本の政府から民間まで、首相から若者まで、様々なパイプを通して台湾の人々に感謝の気持ちを絶えず伝えてきており、これらは過去になかった真心の表現だと指摘、昨年、中華民国の国慶節を祝いに台湾を訪れた日本の国会議員は過去最多の66名に上り、台湾と日本の友好的かつ密接な関係が明らかに見て取れると述べた。