馬英九総統は24日、日本の国会議員、衛藤征士郎・衆議院副議長らと会見した。馬総統は衛藤氏について、「台日両国の国交断絶以来初めて訪台した衆議院副議長で、昨年の約束通り今年も再度訪台を果たした有言実行の政治家だ」と評価するとともに謝意を示した。衛藤氏および吉野正芳衆院議員らの一行は、東日本大震災から1年を迎えたのに合わせて同日午後、台中公園で植樹を行った。
馬総統は、「昨年5月5日に衛藤氏が訪台団を率いて台湾を訪れ、台湾の政府や人々が東日本大震災の被災地に向け払った努力に謝意を表明したのは、1972年の両国の断交以来、現職の衆議院副議長による初の中華民国訪問となった。その際、衛藤氏は震災の1周年に再訪台し、双方の友好強化に取り組みたいと表明、今回その約束を果たし、有言実行を実現した」と述べた。
馬総統は、中華民国の建国101年となる今年、衛藤氏らが台湾で、中華民国を代表する梅と日本を代表する桜をそれぞれ101株ずつ植樹すると指摘。さらに、衛藤氏らがちょうど、馬総統が就任後迎える101組目の日本からの訪問客であるという面白い偶然が重なり、双方の政府と人々の友情が末永く続くことを象徴しているようだと述べた。
さらに馬総統は、昨年の日本からの対台湾投資金額は前年比11.18%増となったほか、訪台した観光客数も129万人と、台湾から訪日する観光客数を初めて上回ったと言及した。さらに、政府が福島県への渡航自粛勧告の解除を宣言したことで、訪日する国民の増加に必ずつながるとの見通しを述べた。
馬総統はまた、日本統治時代の土木技師、八田與一氏による台湾の水利事業へ貢献を記念して昨年5月、八田氏が建設に尽力した台南市の烏山頭ダムに八田與一記念公園を設立したことに言及。今年5月8日に行われる記念イベントにも、再度日本からの訪問を歓迎するとの期待を示した。