陳冲行政院長は11日、行政院長就任後初の行政院政務会談を開き、経済部による「台湾の産業構造向上戦略」報告を聴取した。陳行政院長は、現在の「製造業のサービス化、サービス業のハイテク化と国際化、従来型産業の特色化」の「三業四化」の重点戦略について、中華民国（台湾）の製造業、サービス業、従来型産業において優位性を持つ産業の発展に寄与し、雇用創出と所得分配の改善をさらに進めるものと評価した。
行政院のスポークスマン、行政院新聞局の楊永明局長によると、経済部の報告では、台湾の産業は、①東アジアの地域の統合が形になりつつあり、国際的な競争の条件が悪化していること、②資源消費型の生産方式がグリーン産業の発展に不利であること、③付加価値を生み出す能力が低く、所得と生活のクオリティ向上に不利であること、の三つの課題に直面していると指摘したという。楊局長は、政府はこのため、貿易自由化による局面の打開、ソフトパワーによる新たな優位性の形成、新興産業による発展構造の向上、従来型産業の革新による価値の向上、製造業とサービス業の二つのエンジンによる成長基盤拡大などを対応戦略としていると説明した。
11日の報告では産業構造の調整について、従来型産業の全面的レベルアップ、新興産業の発展推進の加速、製造業のサービス化、サービス業のハイテク化及び国際化を未来の重点とする産業構造向上戦略が提示され、会談では医療と文化クリエイティブ産業など、推進可能な項目について初歩的な討論が行われたという。