日本政府が29日発表した外国人叙勲で、中華民国(台湾)からこれまでで最多となる4人が受章した。台日商務交流協進会の辜濂松理事長(中国信託ホールディングス会長)とエバーグリーングループの張栄発総裁の実業家2人が、日本との断交以来初めてとなる旭日重光章を受章。さらに、中琉婦女交流協会の蔡雪泥理事長が旭日小綬章、日本の対台湾窓口機関の交流協会台北事務所の蒲武雄元主任(現地職員)が瑞宝双光綬章を受章した。
交流協会によると、野田佳彦首相から勲章の授与を行う授章式は5月8日に皇居で行われる。また、日本の天皇も旭日重光章の受章者と会見する。
交流協会は、旭日重光章を受章した2人の功績について、「辜濂松氏は台日の経済貿易交流において多大な貢献を果たしている。張栄発氏は日本の造船技術の発展に貢献するとともに、日本の経済的な利益を創出した」と説明した。また2人は昨年の東日本大震災の被災地に向け、幅広く資源提供や支援を行った。
また、今回の外国人叙勲では、中華民国からの受章者4名は、米国の11人に次ぐ多さとなっている。なお、1972年の日本との断交後は、叙勲者の推薦が再開した2005年からこれまでの受章者が12人にとどまっている。