世界保健機関(WHO)の第65回目の年次総会(WHA)が、21日から26日までスイスのジュネーブで開催、台湾はオブザーバーとしての4度目の参加となる。代表団を率いる行政院衛生署の邱文達署長は21日、WHAの場を利用し米国のキャスリーン・セベリウス保健福祉長官と二者会談を行った。邱署長は馬英九総統に代わり、米国が台湾のWHAオブザーバー参加の常態化を支持する報告を発表したことに謝意を表明した。また、今後もわが国のWHOの枠組みのもとでの会議や活動、メカニズムへの参与拡大に協力と支持を求めた。
今回のWHAのテーマは「皆保障制度を目指して(Towards Universal Coverage)」。各国に向け、健康医療の体系的な財務を重視し、ヘルスケアの普及という目標を実現するよう呼び掛ける。
21日午前の開会のあと、邱署長は同日午後、ジュネーブの国連欧州本部で米セベリウス保健福祉長官との二者会談を行った。また、22日には「国民健康保険-台湾の経験」をテーマに講演を行い、わが国の経験をもとに各国と交流する。
なお、米セベリウス保健福祉長官との会談では、相手方から国民の健康のためのダイエット計画の実施状況について質問があった。これに関し、衛生署国民健康局の邱淑媞局長は、体重管理計画「健康100台湾動起来(健康100%、台湾よ動き出せ)」の成果を説明した。米側は600トン分の目標に対し、最終的にはこれをはるかに上回る1,100トンの減量に成功したことに大きな感銘を受けたという。さらに、食品の安全管理や医療機器の工場検査、インフルエンザの管理・検査など重要議題について意見交換を行い、今後も現行の基礎の上で引き続き協力することで合意した。