台湾海峡両岸間における観光交流に関する台湾の窓口機関、台湾海峡両岸観光旅遊協会(台旅会)は今年上半期の、中国大陸住民の台湾への渡航状況を発表。今年に入ってから6月30日までに団体旅行で台湾にやってきた中国大陸住民は延べ93万5000人。前年同期比で56.52%増え、過去最高を更新した。昨年は通年で延べ120万2000人。
交通部観光局では、中国大陸からの旅行者の消費動向は過去3年近くで、「宿泊費を圧縮してショッピングを強化する」傾向に変わってきたと指摘。宿泊費は2009年の1日71米ドルから2011年には45米ドルに低下。ショッピング費用は逆に、117米ドルから160米ドルに増えたという。
一方、中国大陸住民の台湾への個人旅行は今年6月30日までで5万8000人。台旅会では、昨年の2万9000人から順調に伸びているとしている。中国大陸住民の台湾への個人旅行は昨年6月28日に始まった。個人旅行者の下半期の見通しについて台旅会は、7月から9月は台風と酷暑の季節なので、10月以降、目に見える形で増えるだろうと予測している。
中国大陸の旅行会社として最大規模の「中国国際旅行社」は台湾への個人旅行を有望視して、専門の「自由行部(個人旅行部)」を新設したという。
また、交通部民用航空局では、台湾海峡両岸は来週、両岸間の「オープンスカイ(航空自由化)」について話し合い、上海などの大都市以外の都市についても、フライト数や路線開設について航空各社の自由な申請を可能にするよう求めていくという。