2024/12/27

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水利署、防災に都市の「スポンジ機能」強化へ

2012/08/08
極端気象による瞬間的な大雨には、下水道などの排水機能だけに頼っていては対応しきれない。(中央社ニュースサイトより)

経済部水利署の統計によると、2日に台湾を襲った台風9号がもたらした雨で、グレーター台北地区(台北市、新北市、基隆市)でせき止められた水の量は、桃園県にある石門ダムの半分の量に相当する1億566万立方メートルで、過去最高を記録した。瞬間的な大雨が都市を浸水させる問題について、水利署は7日、「スポンジ機能都市」の方向で対策をとる必要性を指摘、都市における下水道の排水機能だけに頼るべきではないとの考えを示した。

同署は、2009年8月の台風被害(約700人が死亡)以降、防災に向けての工事と工事以外の取り組みの上で、政府と民間の考え方に具体的な変化が現れたと指摘、態度の上では、「水と共存し、自然に抗わない」ようになり、実務上では、既存施設の機能確保と強化を進めるようになったと説明した。また、国土計画の面では流域を意識した総合的な治水の観念で、上流、中流、下流のすべてが放流を分担して水位上昇のピークを引き下げることで損害を減らしている。

同署は、極端気象による瞬間的な大雨の威力に向き合い、現在の都市の発展と計画は「スポンジ機能都市」の方向で考えるべきで、透水性の高い駐車場や道路で水はけを強化し、公園や緑地を兼ねた雨水調整池を設けて雨水の貯留に努める事を提案。また、土地開発では周辺地域の浸水リスクを高めないことを条件にするなどして、都市における水のせき止めや貯留機能を高めることで、問題を根本的に解決すべきだと主張している。

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