国家安全会議の胡為真秘書長は8月31日午前、李鴻源内政部長、行政院海岸巡防署の王進旺署長と共に、軍用機で南シナ海の太平島を視察に訪れた。また、海岸巡防署の巡視艇に乗って太平島の東3.1カイリにある中洲礁まで行き、国旗を掲揚、「主権が中華民国にあることは疑う余地が無い」という中華民国政府が堅持する立場を示した。
胡秘書長は、中華民国は太平島において60年間、運営の経験を積み重ねており、今後はさらに「人道支援の提供者」、「地球温暖化への対抗の実践者」、「南シナ海の平和の創造者」として、中華民国の太平島における運営の成果と理念を世界に示していくと述べた。
李内政部長によると、東沙島と太平島は1990年、行政院から高雄市政府の代理管轄下に移され、高雄市は東沙島と太平島を高雄市旗津区に組み入れた。
太平島は南沙諸島最大の島。中華民国は現在、太平島に南沙病院を設けて優秀な医療チームをおき、緊急治療が必要な遭難者などに対応している。南シナ海での医療や救援活動、相互協力活動を絶えず推進してきたことで、中華民国の「人道支援の提供者」としてのイメージも確立した。
また、政府は昨年、太平島に太陽光発電施設を建設、各設備の省エネルギー化も行い、二酸化炭素の排出量を大幅に減らし、「低炭素の太平島」を実現している。