一部メディアは、「携帯電話でアプリ『NFC TagInfo』をダウンロードすると、NFC(近距離無線通信)タグのデータを読み取れるようになる。それを用いて外交部の発行する中華民国のIC旅券(ICチップ入りパスポート)をスキャンすると、『旅券発行国』が『Taiwan, Province of China(台湾、中国の省)』と表示される」と報じた。外交部はこれについて3日、事実と異なると反論した。
外交部は、報道での「Taiwan, Province of China」という表示は、アプリに搭載された「解読単語ライブラリ(decode library)」が旅券のICチップに記録されている国籍コード「TWN」を、「Taiwan, Province of China」と解釈してしまったことによるもので、ICチップ内部に書き込まれたデータに「Taiwan, Province of China」という文字があるわけではないと説明。
外交部は、外国の出入国審査官が中華民国の旅券下部にある「機械可読領域(MRZ)」を通して所持人の基本データを読み取る場合、また、ICチップ読み取り機でICチップに記録された所持人のデータを読み取る場合、そして我が国が発行した識別認証によって旅券の真偽を判別する際のいずれにおいても、読み取れるデータは、所持人の基本データのページに記載されたものと完全に一致すると強調した。
中華民国のIC旅券はすでに600万冊以上発行されており、普及率は54%に達する。中華民国はすでに、イギリス、カナダ、欧州連合(EU)、アメリカなど、133の国と地域から入国ビザ免除もしくはランディングビザ提供の待遇を受けている。