2024/12/27

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中研院がタンパク質分解酵素の構造解析、抗がん剤に新契機

2013/08/06
中央研究院は5日、台湾固有のメイオサーマス属真性細菌に含まれる「C型ロンプロテアーゼ」の研究チームが、タンパク質分解酵素「ロンプロテアーゼ」の結晶構造解析に成功したと発表。(中央研究院サイトより)

中央研究院(中研院)は5日、新北市烏来区の台湾固有のメイオサーマス属真性細菌(Meiothermus taiwanensis)に含まれる「C型ロンプロテアーゼ(Lon Protease)」の研究チームが、タンパク質分解酵素「ロンプロテアーゼ」の結晶構造解析に成功したと発表した。新たな抗生物質や抗がん剤ターゲットの研究に新たな道すじをつけることになると期待されている。研究成果は今月1日刊行の、世界的な結晶学専門誌「Acta Crystallographica Section D:Biological Crystallography」最新号に掲載、表紙イラストにも採用された。

中研院によると、ロンプロテアーゼは、すべての細菌と高等生物の細胞小器官(ミトコンドリアなど)に含まれ、抗生物質や抗がん剤を作用させる新たなターゲットと見なされている。今回の研究結果では、台湾固有の好熱性細菌のC型ロンプロテアーゼの構造が比較的安定していることが分かった。同時に、結晶学を用いた誘導剤の設計への応用の一助となるほか、今後新旧の抗がん剤の設計と改良をより活性化する新たな思考の道すじをつけることが期待される。

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