行政院の江宜樺院長は8日、中華民国(台湾)は、フィリピンの正式な謝罪を受け、先ごろ提示した4項目の要求が満たされた場合、フィリピンに対する11項目の対抗措置を解除すると述べた。4項目の要求とは、「正式な謝罪」、「損害賠償」、「迅速な真相解明と加害者への処罰」、「台湾・フィリピン漁業協議(協定)交渉の速やかな始動」である。
外交部は同日、フィリピン公船による中華民国籍の漁船「廣大興28号」銃撃事件について、フィリピン側がすでに書面と実際の行動で善意と謝罪の意を示したため、中華民国政府は同日をもって、フィリピンに対する対抗措置を撤回すると宣言した。同時にフィリピンに以下の提言を行った。まず、事件に関わった加害者の起訴と厳正なる処罰を速やかに実行すること。第2に、直ちに次段階の漁業会談を開催し、漁業協力を強化すること。第3に、海上保安業務における武力・暴力不行使のメカニズムを引き続き強化し、類似の不幸な事件の発生を防ぐこと。第4に、双方の協力関係を速やかに修復すること、特に通商面での協力に取り組み、経済協力協定の締結に向けた交渉を推進すること。
このほか、台湾漁民の漁業操業上の権益と安全を守るため、政府は引き続き南方の排他的経済水域(EEZ)において、漁民保護の業務に常時取り組むとしている。