経済部技術処は財団法人資訊工業策進会(資策会、III=トリプルアイ)に委託し、企業向けクラウドサーバー・システムソフトウエア、CAFE(Cloud Appliance For Enterprise)を開発した。CAFEは主に、ホストクラウド、デスクトップクラウド、ストレージクラウド(cosa)など、企業がクラウドをアップグレードする際に欠かせない技術に対応する。同処はまた、工業技術研究院(ITRI)に委託して、大型クラウドデータセンター向け基本ソフト「ITRI Cloud OS」も開発。クラウドデータセンターの設置と運営に必要な機能を備え、システムの構築および統合の時間や難度、コストを大幅に軽減することができる。
現在、クラウドサービスを提供する世界大手、グーグル、アマゾン、フェイスブックなどが自社開発したクラウドシステムソフトウェアは、各グループ内部での使用に限られ、対外的には販売していない。加えて、これら以外に開発されたシステムソフトウェアのコストは極めて高額なため、経済部技術処は、「ハードウェア・プラス・ソフトウェア」を、通信産業をアップグレードしクラウド産業へのモデルチェンジを図る中心戦略として掲げ、法人事業者がクラウドシステムソフトウェアの基幹技術を自主開発するのを後押ししている。