台北市の国立陽明大学医用生体工学研究所の江恵華教授と、台北栄民総医院麻酔部の丁乾坤医師はこのほど、行政院国家科学委員会(国科会)の認定を受けた3年間の研究計画で、「高周波超音波麻酔定位探触子」を開発した。現時点ですでに動物実験を複数回終え、米国と台湾の特許を申請中となっている。
超音波は臨床において、人体の軟部組織の長さと厚さを測るとともに、心筋や血管の脈動といった軟部組織の運動モデルを把握することができる。超音波探触子による定位技術は、人体の各器官固有の音響インピーダンスがそれぞれ異なる原理に基づき、測定と定位を行うもの。
本計画の探触子は国内で自主開発したものであり、研究成果は国際学術定期刊行物のAnesthesiology誌で発表された。臨床上の問題を解決し、麻酔手術の安全性を高めることを目標に開発された同製品は、医療機器として産業的な価値も備えている。