経済部（日本の経済産業省に相当）水利署は4日、これからの台湾の治水計画に関し、「洪水の分担、流出コントロール」戦略を打ち出した。都市計画の段階、つまり道路や建築物、公共スペースの整備計画や設計の時点から、施設および周辺の洪水を食い止める能力を考慮する方針だ。水利署は、雨水を貯める、あるいは土地に吸い込ませ、水源として蓄えることができてこそ、「スポンジ国土」の目標を達成できると表明した。
水利署は、これまでの治水の考え方は「速やかに洪水を排水する」という方針に偏っていたが、工法に制限があるとともに、特に近年冠水が起こる原因の多くは、短時間の集中豪雨であると指摘。この場合、極めて短時間に、斜面から流れる排水や地域の排水、都市の雨水による下水道の排水、田畑の排水など、すべての排水が河川に集中してしまう上、都市化のため土地が水を蓄える力を失っているため、耐え得る基準を容易に超えて、水害に発展しやすいと説明した。