台湾中部、台中市の私立朝陽科技大学応用化学学科、生化学科学技術研究所の張清安教授率いる研究チームは、行政院(内閣)国家科学委員会の助成を受け、「作物ウイルススピード鑑定用バイオチップシステム」の研究を行った。同大はこのほど開発した、多種類のウイルスの感染を検出できる「バナナ・ジャガイモウイルスバイオチップシステム」を最新の研究結果として発表した。
従来、植物ウイルスの検出は、ウイルスごとにそのウイルス専用の検出法で行わなければならなかった。しかし、バナナとジャガイモは同時に多種類のウイルスに感染することがあるため、何度も検出を繰り返さなければならず、時間とコストがかかっていた。今回の計画で開発されたバイオチップ検出システムは、1つのステップで同時にバナナやジャガイモの数種類のウイルスの感染を検出できるため、効率を高め、コストを抑えることができる。
今回発表されたバナナとジャガイモのウイルス検出チップは、商品化の前段階である評価作業を終え、欧州連合(EU)が植物の病害の検出について求める基準を満たしている。