台湾南部、台南市に位置する国立台湾歴史博物館は14日、「世界の中の台湾~海外における台湾史料調査収集・収蔵に関する新刊書発表会」を開催した。発表会では外国語の史料を翻訳・出版した新刊の書籍、1875年の『李仙得(チャールズ・ルジャンドル)台湾紀行』と、1884~1885年の『北圻(トンキン)回顧録―清仏戦争とフォルモサ』、1795年にオランダで出版された『フォルモサ包囲の悲劇』の3冊を公開した。同館によると、3冊とも初めて公開される台湾に関する貴重な史料で、18~19世紀の西洋人が観察・記録した台湾の社会の様子をよく表しているという。
台湾の歴史は過去数百年にわたり、オランダやスペイン、米国、日本など異文化との接触と交流を経ながら、さまざまな言語の文献資料が残されたが、海外各地に散逸している。文化部(日本の省レベルに相当)に所属する国立台湾歴史博物館が現在進める海外調査や収集のもと、これから順次これらの作品を所蔵し出版していくとしている。
同館の出版物は館内の学習センターおよび図書室に置かれている。その他出版物の購入や情報については、同館公式サイトで紹介している(http://www.nmth.gov.tw/、中国語)。