文化部(日本の省レベルに相当)は18日、「国民メモリーバンク」を作る「台湾故事(物語)島」の口述記録収集プロジェクトを開始した。誰でも台湾全土の「故事収録ステーション」や、「故事行動列車」を利用し、あるいは自身でインターネットを通じ、自身の人生における経験や心に刻まれた忘れ難い思い出を、クラウドデータベースに記録しシェアすることができる。同部は「思い出の引き出しを開け放ち、台湾の人々がお互いに心のふれ合いをしよう」と呼び掛けている。
国民メモリーバンク構築のため、離島の馬祖や金門、澎湖などを含む全国各地の計50カ所余で「故事収録ステーション」を設ける。うち44カ所はすでに整備され、残りは年内に設置が完了する。誰もが最寄りのステーションで、受付担当者に予約登録した上で、自分の物語を映像と音声で収録することができる。
文化部によると、国民メモリーバンクはクラウドコンピューティングを活用し、口述内容の映像と音声をすべてデジタル化して記録、クラウドデータベースに保存される。庶民の思い出がすべて、当事者の同意のもと、専用サイト「台湾故事島」で公開・シェアされる。
「故事収録ステーション」以外にも、同部はさまざまな収録ルートを用意。モバイルデバイス用アプリや、「台湾故事島」サイトで自分でデータをアップロードすることもできる。また、一部のへき地や故事収録ステーションが未設の地域には、地方を巡回する「故事行動列車」を通じて参加、思い出の収録ができる。