衛生福利部(日本の厚生労働省に相当)食品薬物管理署(TFDA)はこのほど、中華民国(台湾)が欧州薬局方委員会(European Pharmacopoeia Commission)から正式にオブザーバーに認定されたと発表した。TFDAが8月に同委員会に提出した申請が、11月27日の同委総会において討議され、今月2日に正式にオブザーバーとなった通知を受けた。
薬局方とは医薬品に関し、品質基準や試験方法を定めた規格書である。うち欧州薬局方は最も代表的で、欧州における医薬品先進諸国の医薬品は、すべてこれに依拠しなければならないほか、米国や日本など他国も整合化および協力関係を確立しており、随時新薬の品質基準および試験技術を更新している。
このほど中華民国が欧州薬局方委員会のオブザーバーとなったことで、欧州連合(EU)会員国と、衛生当局同士の医薬品技術文書審査や、国際医薬品管理の情報交換、医薬品および化粧品実験室試験協力などの技術交流を促すルートを確立することができる。また、国際整合性の確保などに取り組む国際組織、PIC/S(医薬品査定協定および医薬品査察共同スキーム)加盟や「台日薬事規制協力取決め」調印に次ぐ重要なマイルストーンとなった。