2024/12/26

Taiwan Today

経済

『台湾文学史長編』出版、『台湾古典作家精選集』は完結

2013/12/13
『台湾文学史長編』は全部で33冊。文学界の学者が協力しあい、3年かけてまとめあげた。(文化部サイトより)

台湾の文学史上初めて、文学界の学者たちが力を合わせて書き上げた『台湾文学史長編』が出版された。また、特定の作家の作品を集めた大規模な作品集、『台湾古典作家精選(厳選)集』は刊行を完了した。

文化部(日本の省レベルに相当)に所属する国立台湾文学館は2010年に「台湾文学史長編編纂計画」をスタート、36人の学者に執筆を依頼し、20人あまりが審査と編纂を担当した。3年間を費やして完成した33冊に及ぶ文学史は、「先住民族の口述による文学」から始まり、『山と海の呼び声-台湾先住民族口述文学』が長編の第一巻となっている。続いて「明鄭時期」(1661~1683年)における「漢文学の発芽」として、『離散と定着-明鄭時期の台湾における漢文学発展の姿』。最後には『母語文学』となっている。

台湾と台湾文学を理解しようとする際、『台湾文学史長編』は最も直接的な入門書であり、大学や専門学校(日本の高等専門学校に近い教育機関)で関連のカリキュラムを学ぶ人の研究にも適し、また、研究者が参考にすることも可能。

一方、『台湾古典作家精選集』は台湾文学館が2010年に事前研究に着手してプロジェクトをスタートさせた。2011年に5冊、2012年に15冊、今年18冊で合計38冊の刊行が完了した。作品集のうち、「明鄭時期」のものは3冊、詩人4人の作品となっている。「清領時期」(1683~1895年)は12冊で13人の詩人の作品を紹介。「清領時期」と「日本占領時代」にまたがって8冊。8人の作品を紹介した。そして、「日本占領時代」から戦後にかけて活動した作家については、14冊で15人の作品となっている。この他に、台湾に住んでいた日本人による漢詩の文集1冊で4人の作品を紹介。最も多い、詩の他にも、詞(長短句)、賦(数え歌)、散文、漢文小説などが収録されている。

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