台湾では省エネルギー・二酸化炭素(CO2)排出量削減の取り組みについて昨年、関連省庁により205項目の作業計画が実行された。投じられた経費は645億台湾元(約2,241億日本円)で、CO2排出量削減431万トンの目標に対し、617万トンを削減、達成率は143%に上った。CO2削減の効果は6万1,000本の樹木の植樹に相当する。馬英九総統が16日午前、「第14回国家建築金賞」の受賞者代表との会見でこれらの成果を紹介した。
馬総統によると、今年11月までに台湾でグリーン建築マークあるいは候補証書を獲得した建築物は4,247件で、年間約68.2万トンのCO2排出削減が可能となっている。また、申請者のうち民間の割合が毎年拡大し、従来の6%から今年は29%に達している。さらに、スマートグリーン建築の推進について、内政部(日本の省レベルに相当)の「合宜住宅」(中低所得者向け住宅)と台湾北部・台北市の公営住宅を合わせて1万戸以上が、スマートグリーン建築を念頭に建設を計画している。
世界全体に占める台湾のCO2排出量は、過去の1%から現在0.89%にまで減少している。加えて、台湾のエネルギー利用効率も改善が進み、完璧とは言えないものの、政府の取り組みが具体的な成果を上げていることを示している。