国立故宮博物院は21日、日本の大阪市立東洋陶磁美術館と美術品の貸し出しを受けるための契約調印式を行った。故宮博物院は高麗青磁175件と、伊万里焼161件を借り受け、特別展を行う。同院によると、この2度の特別展は建設中の分院「南院」の開館を飾る10の展示のうち、重要な海外美術品の展示となっている。
故宮博物院の南院は2014年末にプレオープンする予定となっている。同院によると、大阪市立東洋陶磁美術館は、東アジアの陶磁コレクションの重要拠点であり、300件余りの高麗青磁のコレクションで有名。今回、「青磁象嵌童子海石榴華文水注(せいじぞうがん どうじかいせきりゅうげもん すいちゅう)」や「青磁彫刻 童女形水滴 (せいじちょうこく どうじょがたすいてき)」など、前例にない175件もの美術品が台湾に展示されることになる。
大阪市立東洋陶磁美術館の出川哲朗館長は、高麗青磁のほか、17~18世紀に欧州に輸出され有名となった「伊万里焼」161点(組)の貸し出しも承諾、故宮南院開館を飾る「揚帆万里―日本伊万里焼特別展」の目玉となる。これは台湾で過去最大規模の伊万里焼展示となる予定。「尚青―高麗青磁特別展」と「揚帆万里―日本伊万里焼特別展」は2015年の南院開館ののち、それぞれ2017年末と2018年末に開催予定となっている。