行政院大陸委員会(日本の省レベルに相当)王郁琦主任委員(大臣に相当)と、中国大陸の国務院台湾事務弁公室(国台弁)の張志軍主任(閣僚級)が11日、中国大陸の江蘇省南京市で会談した。双方の両岸事務の主務官庁トップによる初めての会談の実現は、両岸関係の発展における重要なマイルストーンとなり、両岸政府の相互交流正常化促進にとって前向きな意義を持つものとなった。王主任委員はあいさつで、双方における両岸間の各問題の実務的な処理、および人々の福祉保障にとって、大変意義深いものであると述べた。
大陸委員会は、双方が「対等・尊厳」の原則を堅持した上で、同委員会と国台弁が、双方トップレベルの相互訪問や、既存の業務処(局)の連絡ルートの強化など、連絡・意思疎通メカニズムを確立することで合意したと説明。このメカニズムのもと、双方の担当者の相互訪問や往来、通関について適切な便宜を図ることでも合意した。
会談ではこのほか、双方の窓口機関、台湾の海峡交流基金会(海基会)と、中国大陸の海峡両岸関係協会(海協会)を相互設置した上での、海基会職員と中国大陸において自由な行動を制限された台湾の人との人道上の面会、中国大陸で学ぶ台湾の学生に対する適切な医療サービス、中国大陸の駐台湾記者の生活の利便性、地域経済統合への両岸共同参与といった議題について話し合われた。
王主任委員はまた、張主任に対して、台湾の社会や人々についてより理解を深められるよう、視察団とともに台湾を訪問してほしいと正式に訪台に招いた。