アジア映画を対象とした第8回アジアン・フィルム・アワード(AFA)で、台湾の蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)監督の『郊遊(Stray Dogs)』が、最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀主演男優賞(李康生さん)、最優秀撮影賞の4部門でノミネートされている。この作品はヴェネツィア国際映画祭でも審査員大賞を受賞した。また、ロマンチックコメディの『明天記得愛上我(Will you still love me tomorrow?)』は、范暁萱さんが最優秀助演女優にノミネートされている。同作品はベルリン国際映画祭でも正式に上映された。
蔡監督の『郊遊』は、貧しい失業者の父が、毎日都市の中をふらりと歩き回る物語で、視覚的にも繁栄の陰にある人心の荒廃と空しさが表現されている。一方、『明天記得愛上我』では、これまでのロマンスの枠組みを越え、愛や結婚、人生のさまざまな難題に向き合う現代の男女一人ひとりに解決の糸口を与えるものとなっている。
第8回アジアン・フィルム・アワードの授賞式は27日にマカオで行われる予定となっている。