台湾北部の基隆市政府は28日、「全国災害防止及び救助演習(万安37号)」を行った。今回初めて地方の演習に、原子力災害対策が盛り込まれ、総合的な防災のメカニズムと取り組みの強化につながると期待される。
演習は指揮所による「兵棋演習」と、「総合実演」の2段階に分かれ、防災、動員、状況報告メカニズムをまとめ、震災と原子力災害など、複合災害に直面した際の、地方政府における緊急処置、医療、災害救助、被災者収容といった危機管理の状況を検証した。
午後行われた「総合実演」では、陸軍北五堵駐屯地で行われた。被災住宅の封鎖や被災者の避難、放射線量測定、除染などを演習に盛り込んだ。このほか、地震による建物倒壊、被災者避難、道路修復、負傷者処置などのテーマでシミュレーションが行われた。演習は地元の駐留軍、後備指揮部の幹部、水利、工務、消防、警察、行政、医療、環境保護の当局や、ボランティア団体など31機関が参加した。