馬英九総統は15日、社会起業家の代表との座談会で、これまでの世代と比べ、現代の台湾の若者世代は、新たな思考回路を持ち、ユニークな独創力と社会への思いやりが豊かであるという性質を活かし、理念を実践しようとしているとの見方を示した。例として、台湾の人々が経済的に支援をする子どもの数は34万人に達するが、うち台湾の人口の1%に当たる23万人が海外の子どもである。また、台湾の献血率は8%と、世界でもっとも高い。馬総統は、こういったことが台湾の人々の社会への思いやりをよく表していると述べた。
社会的企業は特定の社会問題の解決や緩和を目指し、また持続可能な経営の実現といった機運に乗って生まれたものである。従来型の企業や、一般の慈善団体とは異なり、社会的企業の目的は非営利ではなく、ビジネスモデルを利用して商品やサービスを販売すると同時に、アイディアあふれる経営モデルを通じて、社会的な目標を達成していくという「善意と利益」が十分に結び付いた企業である。
例えば、社会的企業の「多扶接送(Duofu Care & Service)」を立ち上げた許佐夫ディレクターは、映像番組制作の分野から、身体の不自由な人々のための送迎サービスに参入した。利用者のニーズを出発点とし、バリアフリーの車両システムとより思いやりのあるサービスを提供する。また、救急車の過度な利用といった現象を緩和し、社会リソースをより有効に分配・利用するのに貢献している。