台湾北部の台北都市交通システム(MRT)車内で21日午後に起きた無差別殺傷事件を受け、台北市の郝龍斌市長は22日、内政部(日本の省レベル)警政署に対し、短期的な治安維持要員として2週間にわたる80人の応援を求め、台北市政府の関連部局に横断的な協力を通じたテロ対策訓練を命じたと表明した。また、長期的には組織編制を再検討し、警察官をより目立つところに配置することを目指し、特にMRTでは倍増させ、市民の速やかな信頼回復に努めたいと述べた。
台北MRTでは現在、1日当たり延べ184万人の旅客が利用する。郝市長は、車両に警察官を乗車させ、乗客からより多く姿が見えるように配置するとともに、7月までにすべての車両に監視カメラを設置することを約束した。
一方、行政院(内閣)の江宜樺院長(首相)は同日、台北市立聯合医院和平院区を訪れ、今回の事件で負傷した市民4人を見舞うとともに、死亡した大学院生、張さんの遺族と対面した。