中華民国(台湾)がイギリスに対し、台湾において飲酒運転で死亡事故を起こし、イギリスに逃亡した犯罪者、Mr. Zain Taj Deanの引渡しを求めていた問題で、スコットランド地方裁判所は現地時間の11日、同犯人を台湾に引き渡して刑を執行させることに同意する判決を下した。中華民国(台湾)とイギリスによる司法共助の上での良好な先例となり、同時に、台湾が指名手配した犯人の引渡しを海外から受ける初めてのケースとなった。
一部では、今回のケースはイギリスの裁判所が台湾の裁判所による判決の効力を正式に認めた先例になるものととらえ、正式な国交が無い場合でも台湾の司法管轄権は承認されるとしている。
Zain Taj Deanは飲酒運転、過失致死、ひき逃げの罪で懲役4年が確定していたが、友人のパスポートを利用して海外に逃亡。中華民国はイギリスと交渉して引渡しを要求し、2013年10月には、「Zain Taj Deanの引渡しに関する覚書」に調印した。法務部(日本の法務省に相当)はただちに、同覚書に基づいて引渡しと仮逮捕(provisional arrest)の要請を行い、スコットランドの警察当局が犯人を逮捕、スコットランド裁判所が身柄を拘束していた。