台湾海峡両岸の緊張緩和、中華民国軍の少数精鋭化、及び地方の観光発展などを前提とし、行政院(内閣)は今年1月、離島・金門県の大胆島と二胆島について、軍による国防施設と駐屯部隊の生活範囲では軍の管理を継続するが、その他の範囲は7月1日にすべて金門県政府に移管し、内外の旅行者の観光に開放すると決定した。
大胆島と二胆島は中華民国の軍事要塞であり、「前線中の前線」として過去数十年、大金門島と小金門島にとって中共人民解放軍の侵攻を食い止める極めて重要な防壁としての役割を果たしてきた。しかし、軍事戦略の変化により、金門県政府は歴史的に重要な文化景観の認定や古跡保存、もしくは重要な歴史建築物とする提言などに向けて、改めて調査と保護を行うことにしており、将来的には開放範囲のさらなる拡大も視野に入れている。