台湾元の対米ドルレートは9月29日、今年4月以来の最安値を記録した。台湾の電子産業は輸出主導型となっているため、半導体や液晶パネル、電子機器受託製造サービス(EMS)といった業界が台湾元安の恩恵を受けるものと予測されている。
外資系証券会社アナリストによれば、台湾企業の中でもEMS世界最大手の鴻海精密工業は、売上高の85%を米ドル建てで決済しているため、台湾元安によるメリットが最大となるようだ。
台湾元は9月29日、米ドルに対して0.2台湾元下落し、終値は1米ドル=30.502台湾元を記録した。鴻海のほか、米ドル決済を採用するファウンドリー世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)も、台湾元安によって売上高や粗利率が押し上げられるものと予想される。