台湾の電子商取引産業の競争力向上を加速するため、行政院(内閣)の蔡玉玲政務委員(無任所大臣に相当)は関連省庁の副首長を召集して指導チームを組織、省庁を跨いだ協調作業を通してリソースの統合と法規の調整を進めている。
蔡政務委員によれば、2014年に台湾を訪れた海外からの旅行者は延べ990万人を超え、今年は延べ1000万人突破が予想される。こうした海外からの旅行者は潜在的な電子商取引の利用者で、観光客として台湾で消費し、手土産を購入する以外に、帰国後もインターネットを通じて台湾の商品購入を継続することが可能なはずである。
蔡政務委員はこのため、経済部(日本の経産省に相当)に対し、インターネットショッピングへの手引きとなる特別コーナーを設けるよう要請。台湾の特色を持ち、インターネットで商品を販売している業者100社とネットショッピングのプラットフォームをまとめ、交通部(日本の国交省に類似)観光局のウェブサイト、携帯電話のアプリ、各地の「旅遊服務中心(ビジターインフォメーションセンター)」のネット掲示板にリンクさせる。最初のプロモーションは今年の「観光節」と結びつけ、観光産業の国境を越えたネットショッピング市場の拡大を目指す。「観光節」は旧暦1月15日の元宵節(ランタンフェスティバル)で、今年は3月5日。