元宵節(旧暦1月15日、今年は3月5日)恒例の「台湾ランタンフェスティバル」は今年、台湾中部の台中市で開かれる。交通部観光局(日本の観光庁に相当)は20日、会場となる台湾高速鉄道烏日駅そばの烏日高鉄特定区で元宵節当日の3月5日に点灯するメインランタンと、手提げ型ランタンを公開した。今年のメインランタンは、中華民国(台湾)の最高学術研究機関、中央研究院の曽永義院士(中華民国の最高学位)により「吉羊納百福」と名付けられた。デザインは、金文(古代の青銅器の表面に刻まれた文字で、殷や周のものが有名)の象形文字「羊」をコンセプトにしたもので、大きな角を持ち、遠くを見るように首をもたげた姿となっている。
メインランタンは高さ23.4メートルとこれまでで最も高く、照明機能は、光学を活かした新技術と低炭素・グリーンを主軸に設計された。またコンピューターを通じたデジタル制御とライティングのプログラムが組まれ、メインランタンの表面にイラストや文字を映し出すこともできる。
一般の人々に配布される手提げランタンは、有名な白羊と黒羊の寓話に着想を得たデザイン。両面印刷の紙でできており、胴体の羊毛を表す5片の紙には裏表合わせて10種類の模様が描かれ、これを自由に組み合わせることができる。さらに白か黒の頭部を合わせて紙の着せ替え人形のように楽しめる。手で提げるだけでなく、手提げひもを長くして肩に掛け可愛いリュックのように背負うこともできる。
2015年の台湾ランタンフェスティバルは、元宵節当日の3月5日(木)夜7時に点灯式を行い、同15日(日)夜10時に閉幕する。