馬英九総統は29日午前、「2015年天下経済フォーラム」に出席し、地域経済統合の世界的な流れに向き合い、政府は「台湾における新たな価値の創造強化」と、「世界での経済統合参加」に取り組み、イノベーションと対外開放を台湾経済を発展させるための「両翼(両輪)」にしていくと強調した。
「台湾における新たな価値の創造強化」について馬総統は、台湾が持つ発明とデザインの力は常に世界から高く評価されていると指摘、「グローバル起業家精神開発研究所(The Global Entrepreneurship and Development Institute)」によれば、台湾は「グローバル起業家精神・開発指数(Global Entrepreneurship and Development Index, GEDI)」の世界上位10位に4年連続で入っていると説明した。
馬総統はまた、「世界での経済統合参加」について、近年、中華民国(台湾)は世界経済統合参加への歩みを加速させているものの、依然として「環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)」及び「東アジア地域包括的経済連携(RCEP)」の加盟予定国にはなっていないと指摘。馬総統は、現在、「アジア太平洋経済協力(APEC)」の会員国のうち、TPPもしくはRCEPに加わっていないのは中華民国、パプアニューギニア、ロシアのみで、周辺の主な貿易パートナーに大きく後れを取っていると憂慮した。
馬総統はそして、政府は引き続き重要な貿易パートナーをターゲットに定め、経済協力協定締結を目指すと同時に、アメリカとの意思疎通にも積極的に取り組み、中華民国のTPP参加への決意を示していくと述べた。