政府の石油化学工業高付加価値化政策に合わせ、台湾中油株式会社(CPC)は11日、日本の化学メーカー、KHネオケム株式会社、及び兆豊国際商業銀行(Mega International Commercial Bank)と合資協議書を交わしたと明らかにした。三社が共同で137億台湾元(約516億日本円)を投資して新会社を設立、台湾南部・高雄市の臨海工業エリアにイソノニルアルコール(INA)を年間で18万トン、ブテン(BT)を2万1000トン生産する高付加価値の石化工場を建設する。2019年には完成させ、商業運転を始める予定。石油化学分野における台湾と日本による共同投資計画として過去最大となる。
同計画では、台湾中油が原料の安定供給を保ち、日本のKHネオケムは生産に関する特許技術を提供する。兆豊国際商業銀行は財務面での専門能力を発揮する。
INAの生産技術を持つ企業は世界で5社のみで。KHネオケムはそのうちの1社。INAは主に可塑剤のジイソノニルフタレート(DINP)を生産するのに用いられ、自動車や電線、ケーブル及び導電材料の製造に使われる。