馬英九総統は29日午前、「2015年空軍墓地・春の祭礼」を執り行った。馬総統は、抗日戦争及び中華民国政府の台湾への移転期間における空軍の栄えある歴史を説明した上で、国民と共に、国のために殉じた空軍兵士たちの貴い精神と愛国心に思いを馳せて感謝した。
馬総統は、抗日戦争前期、空軍は戦闘機と設備が相対的に劣る状況下、日本軍との苦戦を強いられたが、「中華民国空軍米国籍志願大隊」結成後、徐々に劣勢を挽回したと説明。馬総統は、数多くの空軍兵士が若い命を賭けて、称えるべき感動的な英雄の歴史を記したと指摘、沈崇誨氏や閻海文氏らを例に挙げ、これら一人ひとりが、中華民国の空軍が命を賭けて国に報いる英雄の手本になったと称えた。沈崇誨氏は日本の艦船に体当たりして戦死、閻海文氏は撃墜されて脱出後、地上で日本軍と戦った末自決したとされる。
馬総統はさらに、政府の台湾移転後、台湾海峡両岸が対峙する中で空軍は引き続き重要な役割を果たし、海峡上空で無数の感動的な英雄の記録を残したと指摘、1958年に起きた台湾海峡での空中戦では、31対1の輝かしい戦果を上げ、台湾・澎湖・金門・馬祖地域の安定と繁栄の基礎を築いたと強調した。31対1とは、12度の戦闘で撃墜された両岸双方の戦闘機の数で、中国大陸側が31機を失い、中華民国空軍が失ったのは1機のみだったとされることを指す。